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  • 『修理する権利』

    ¥4,400

    ■ 内容 なぜスマホのバッテリーはすぐ交換できないのか? 短い保証期間、高額な修理費用、交換のできない部品……わたしたちは修理することからますます遠ざけられている。「壊れたら買い替え」へ消費者を駆り立てる資本主義社会には、修理を阻む巧妙なカラクリが隠されていた。そうしたなか、いま米国やヨーロッパで「修理する権利」運動が巻き起こっている。その現状を縦横無尽に分析した決定的入門書。 ■ 目次 謝辞 第1章 はじめに 第2章 なぜ修理は重要なのか   修理の経済的効用   修理が環境に及ぼす効果   修理の社会的メリット 第3章 修理の歴史   修理の起源   工業化と互換性   陳腐化の発明   家主と修理法 第4章 修理を阻む戦略   設計と修理可能性   行動を規制する   修理を阻む障壁を設計する   市場の制約 消費者規範 第5章 修理と知的財産   著作権   実用特許   意匠(デザイン)   商標   営業秘密   修理と〝進歩〞 第6章 修理と競争   アメリカの反トラスト法の基礎   イーストマン・コダックとアフターマーケットの競争   修理市場に対する反トラスト法理論   反トラスト法執行のハードル   ヨーロッパの競争法 第7章 修理と消費者保護   消費者の修理に対する認識   不公正かつ欺瞞的行為   保証   消費者を計画的陳腐化から守る 第8章 修理を再構築する   修理を決断する要因   法を改正する   市場を変える   設計を変える   規範を変える   修理する権利運動 エピローグ 原注 解題 修理する権利、あるいは私たちの生を取り戻すための抵抗運動(吉田健彦)   索引 ■ 概要 『修理する権利 使いつづける自由へ』 著者:アーロン・パーザナウスキー 翻訳:西村伸泰 発行:青土社 価格:4,400円+税 ISBN:978-4-7917-7695-5 [著者]アーロン・パーザナウスキー(Aaron Perzanowski) ケニオン大学卒業後、カリフォルニア大学バークレー校法科大学院を修了。現在はミシガン大学教授として著作権や商標、財産法などについて教鞭をとる。専門はデジタル経済圏における知的財産法や物権法について。これまでの著作として『所有の終焉(The End of Ownership)』や、共編著『法なきクリエイティビティ(Creativity without Law)』がある。 [訳者]西村伸泰(にしむら・のぶやす) 法政大学法学部卒。雑誌記者、広告プランナーを経て翻訳業に従事。

  • 『複数性のエコロジー』

    ¥2,600

    ■ 内容 モダニティの終焉からエコロジカルな時代へ 地震、原発問題、無差別殺人、自殺……現在、われわれが感じるこの「生きづらさ」とはなんなのか? 「エコロジー」概念を刷新し世界的な注目を集める思想家ティモシー・モートンは、現代人の生きる空間そのものが「うつの空間」と化しているという。都市空間の「荒廃」を問い続け、ヴェネチア・ビエンナーレ日本館展示にもかかわるなど精力的な活動を続ける著者が、モートンと直接に対話しながら辿り着いた、自分への配慮と、ヒト・モノを含む他者との結びつきの環境哲学。……「人間が、人間だけで生きていることのできていた時代が終わろうとしている」。 ※巻末には日本初公開となるティモシー・モートンのインタビューを収録。 ■ 目次 序章 第1章 アンビエント・エコロジーへ 第2章 荒廃のエコロジー 第3章 「もの」のエコロジー 第4章 幕張ダークエコロジー 第5章 死んでゆく世界と一緒にいること 第6章 内的空間へ 終章 ティモシー・モートン・インタビュー2016 注解 謝辞 ■ 概要 『複数性のエコロジー 人間ならざるものの環境哲学』 四六判、上製カバー装、320頁 著者:篠原雅武 発行:以文社 価格:本体2,600円+税 ISBN:978-4-7531-0335-5 [著者]篠原雅武(しのはら まさたけ) 1975年生。社会哲学、環境学専攻。1999年京都大学総合人間学部卒業。2007年京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程修了。 著書:『空間のために 遍在化するスラム的世界のなかで』(以文社、2011年) 『全-生活論 転形期の公共空間』(以文社、2012年) 『複数性のエコロジー 人間ならざるものの環境哲学』(以文社、2016年) 『人新世の哲学』(人文書院、2018年)など。

  • 『家出してカルト映画が観られるようになった』

    ¥1,700

    SOLD OUT

    ■ 内容 伊藤亜紗さん推薦! 「潔癖症なのに約30カ国を旅し、27歳でようやく大学受験。「リスク回避」「コスパ重視」の社会が到来する前の時代、まだ若かった先生は、敷かれたレールをひたむきに踏み外していた。北村さんは、最後の「変な大人」なのかもしれない」 日本経済新聞「プロムナード」の大好評連載に書き下ろしを加えて書籍化。 『椎名林檎論』などが話題を呼んだ映画研究者の初エッセイ集! 「ここにおさめられたエッセイには、個人の人生の息苦しさと規範から逸れてゆく解放感、日常の些細なシーンにおける疑問や葛藤、そして怒りや歓び、あるいは非日常の時間に遭遇した、かけがえのない経験が記されている。社会が決める正しいルートなどない。多くの人が、他人にではなく、自分自身の人生を豊かに感じられる道を歩んでほしい、そういう願いが込められているように思う」(著者あとがきより) ■ 目次 ネコになる/アルバイト/鳥体験/僕が旅に出る理由/倍速視聴される人/靴下のこと/無駄な雑談と移動/レールを踏み外す/サンタクロースは誰だ/本との付き合い方/研究室という空間/テレビゲームと利他/トゲのない世界/推しの氾濫/恩師の忘れられない姿/安全な遊びと学び/メディアのマナー/怒りを飼いならせ/サバイブする文字/大人になること/アンコールワットの片隅で/消えゆく自然の遊具/僕の家族のこと/映画館の暗闇/手書きの温もり/子供の豊かな想像力/空き地と土管/怒れるタクシー運転手/ピンクとメイク/99というナンバー/ボリビアの高地で/手放す勇気/息子と遊ぶ/食べること/学生たちの襲来/あたしのからだ/大学教員の生活/首タオル/レンタルビデオ屋/テレビドラマの食卓/タバコアレルギー/人の温もり/旅先の少女たち/最後の花火が終わったら/家出してカルト映画が観られるようになった/最愛のカートへ/ヒーローになりたい/引っ越し人生/変な人たち/出会い直すこと/偶然性を生きる/あとがき ■ 概要 『家出してカルト映画が観られるようになった』 四六判、並製、216ページ 著者:北村匡平 発行:書肆侃侃房 価格:本体1,700円+税 ISBN:978-4-86385-669-1 [著者]北村匡平(きたむら・きょうへい) 1982年山口県生まれ。映画研究者/批評家。東京科学大学准教授。専門は映像文化論、社会学、メディア論、表象文化論。著作に『美と破壊の女優 京マチ子』(筑摩書房)、『24フレームの映画学 映像表現を解体する』(晃洋書房)、『椎名林檎論 乱調の音楽』(文藝春秋)、『遊びと利他』(集英社新書)などがある。

  • 『性/生をめぐる闘争』

    ¥3,800

    ■ 内容 熾烈なバックラッシュの背景に何があるのか。台韓における性的マイノリティの運動史を辿り、その達成をフェミニズムとの交差とともに歴史化。冷戦という観点から両国の比較を超えた視野を提示する、クィア・スタディーズの到達点。 ■ 目次 プロローグ 序論  1 はじめに  2 先行研究の検討  3 問い  4 対象と方法  5 構成  6 用語と翻訳 第一部 〈包摂〉をめぐる闘争 第一部 はじめに 第1章 台湾Ⅰ――「ゲイフレンドリーな軍隊」の誕生  1 冷戦と徴兵制  2 軍事主義とジェンダー政治  3 メンバーシップ  4 「合理的配慮」としてのトランスジェンダーの排除?  5 「ゲイフレンドリーな軍隊」の誕生  6 小括 第2章 韓国Ⅰ――「従軍する権利」を求めて  1 国家の軍事化と徴兵制の定着  2 軍事化された男性性とホモソーシャルな社会  3 メンバーシップ  4 「真のトランスジェンダー」とはだれか?  5 「従軍する権利」を求めて  6 小括 第一部 まとめ 第二部 〈解放〉をめぐる闘争 第二部 はじめに 第3章 台湾Ⅱ――「革命いまだ成らず、同志たちよ努力せよ!」  1 はじめに  2 他者の言語、当事者の言語  3 同志運動の興隆と公共空間をめぐる闘争  4 「LGBTフレンドリーな台北」の形成  5 小括 第4章 韓国Ⅱ――「いつか訪れる解放」のために  1 はじめに  2 「変態性欲」から「人権」へ  3 ソウル市児童生徒人権条例――性的マイノリティ運動と生徒人権運動の共闘  4 ソウルクィアパレードの挑戦――「自由で安全なソウル」を求めて  5 小括 第二部 まとめ 第三部 〈権利〉をめぐる闘争 第三部 はじめに 第5章 台湾Ⅲ――「毀家・廃婚」から「婚姻平等」へ  1 はじめに  2 「ジェンダー平等」と婚姻平等   2-1 同性婚法制化をめぐる歴史   2-2 ジェンダー主流化のパラダイム・シフト   2-3 性的マイノリティ運動と民進党の同盟関係  3 「毀家・廃婚」から「婚姻平等」へ   3-1 プロテスタント右派と保守の市民連帯   3-2 「毀家・廃婚」から「婚姻平等」へ  4 小括 第6章 韓国Ⅲ――憎悪の動員と差別禁止法の挫折  1 はじめに  2 フェミニズム、ジェンダー主流化、保守回帰   2-1 民主化と女性運動の発展   2-2 ジェンダー主流化と保守回帰   2-3 「女性優先フェミニズム」とトランス嫌悪言説  3 国家人権委員会の挑戦とバックラッシュの台頭   3-1 国家人権委員会と差別禁止法の推進と挫折   3-2 プロテスタント右派の組織化と憎悪の動員  4 小括 第三部 まとめ 終論  1 性/生をめぐる闘争  2 補論――東アジアと複数形のホモナショナリズム  あとがき  謝辞  初出一覧  参考文献  図表一覧  索引 ■ 概要 『性/生をめぐる闘争 台湾と韓国における性的マイノリティの運動と政治』 四六判、464頁 著者:福永玄弥 発行:明石書店 価格:本体3,800円+税 ISBN:978-4-7503-5868-0 [著者]福永玄弥(ふくなが・げんや) 1983年大阪府生まれ。2005年慶應義塾大学総合政策学部卒業、会社員を経て、2022年に東京大学大学院総合文化研究科国際社会科学専攻博士課程修了。現在、東京大学教養学部附属教養教育高度化機構D&I部門で准教授を務めるほか、都留文科大学で非常勤講師として勤務。専門はフェミニズム・クィア研究、社会学、地域研究(東アジア)。 論考に「男たちの帝国と東アジア」(『エトセトラ vol.10』)、「失敗の留学ノート、あるいは『流氓』をめぐる覚え書き」(『現代思想 2024年11月臨時増刊号』)など。

  • 『ヴァレリー-芸術と身体の哲学』

    ¥1,540

    ⬛︎内容 習慣として早朝の数時間、一日のうちいちばん「非社会的」な時間に書き続けられたというヴァレリーの言葉。 膨大な量のそれは人間の生の実相へと肉迫する。作品が装置であるとはどういうことか。時間と行為の関係とは? 詩が身体を解剖するとは?  ヴァレリーのテクストを丹念に読み込み、そこから描き出された芸術と身体と生の関係。 著者の美学・身体論の出発点となった記念碑的力作。解説・細馬宏通。 ⬛︎目次 1 作品 第一章 装置としての作品 第二章 装置を作る 2 時間 第一章 形式としての「現在」 第二章 抵抗としての「持続」――注意をめぐって 第三章 行為の法則化――リズムをめぐって 3 身体 第一章 《主観的》な感覚 第二章 生理学 ■ 概要 『ヴァレリー-芸術と身体の哲学』 著者:伊藤 亜紗 発行:講談社 価格:1,400円+税 ISBN:978-4-06-522382-6 [著者]伊藤 亜紗(イトウ アサ) 東京大学大学院人文社会系研究科美学芸術学専門分野博士課程修了(文学博士)。専門は美学、現代アート。 現在、東京工業大学科学技術創成研究院未来の人類研究センター長。リベラルアーツ研究教育院准教授。 主な著書に『目の見えない人は世界をどう見ているのか』(光文社新書)、『目の見えないアスリートの身体論』(潮新書)、『どもる体』(医学書院)、『記憶する体』(春秋社)、『手の倫理』(講談社)などがある。

  • 『ヴァレリーの芸術哲学、あるいは身体の解剖』

    ¥3,300

    ⬛︎内容 読者を開放せよ! 読者に身体を与えよ! 身体の未知なる機能を開拓せよ! 詩を使って身体を解剖し、機能を開拓する——20世紀最大の詩人ポール・ヴァレリーが夢見た「純粋性」とは何だったのか。『カイエ』等の膨大な断片から、作品論、時間論、身体論を再構成する作業を通じて、その謎に迫る。気鋭の研究者による画期的なヴァレリー論。 《しかし、われわれはあまりにも、ヴァレリーを「書くこと」に閉じ込めすぎたのではないか。(……)作品が社会に流通して読者のもとにとどくという事実にヴァレリーはきわめて自覚的であったし、この事実について思考をめぐらした結果、みずからの創造性を、この創造以降のプロセスに賭けていたようにさえ見える。別の言い方をすれば、ヴァレリーの創造行為は、書くという狭義の創造が終わったあとの過程をも含むと考えるべきではないのか。もちろんそれは作者の手のおよばない領域だ。しかし、手がおよばないからこそ可能であるような創造もあるのではないか。ヴァレリーの「もうひとつのプロジェクト」とは、そのような創造後の創造に関わるものだ。》(本文より) ⬛︎目次 序 創造後の創造 Ⅰ 作品 第一章 装置としての作品 第二章 装置を作る Ⅱ 時間 第一章 形式としての「現在」 第二章 抵抗としての「持続」——注意をめぐって 第三章 行為の法則化——リズムをめぐって Ⅲ 身体 第一章 《主観的》な感覚 第二章 生理学 結 注 おわりに——ひとつの夢を本気で見ること ⬛︎概要 『ヴァレリーの芸術哲学、あるいは身体の解剖』 著者:伊藤亜紗 発行:水声社 定価:3000円+税 ISBN:978-4-89176-926-0 四六判上製/280頁 装幀=前田晃伸

  • 『エスニック空間の社会学』

    ¥4,840

    ⬛︎内容 エスニックな観光地「新大久保」の出現は、居住空間としての大久保地域をいかに変容させたのか。定住を要件とする従来の多文化共生論や地域社会像を批判し、住民だけでない多様な人々の共在から成るプロセスとしての、新たな地域社会概念を提起する。 * 日韓両言語のネイティブだからこそできた、韓国出身者へのインタビュー調査も多数掲載されており、資料的価値にも富む。 * 多文化共生の現場として知られる大久保地域と「新大久保」について、観光地化以降の状況を総体的に把握するための研究成果となっている。 ⬛︎目次 まえがき 二〇二三年の夏、「新大久保」を歩く  序章 「新大久保」の出現は何をもたらしたのか 1 「新大久保」出現後の大久保地域 2 大久保地域や「新大久保」はどのように捉えられてきたのか 3 研究課題の設定 4 本書の構成  第1章 移動の時代に「共在」を問う 1 移民/エスニック・コミュニティの形成・発展としての捉え方 2 外国人集住地域における「多文化共生」としての捉え方 3 分析枠組みの設定  第2章 大久保地域と「新大久保」の置かれた文脈 1 日本の外国人政策と地域社会 2 エスニック・コミュニティ/タウンの観光地化 3 新宿・大久保地域の概観 4 調査方法  第3章 居住・生活上のエスニック空間の形成 1 ニューカマー外国人の集住と「多文化共生」の問題化 2 エスニック・コミュニティの形成 3 居住を軸とする秩序の強固さ 4 小括:居住を軸とする生活上の「異質共存」  第4章 観光地「新大久保」の誕生 1 二〇〇〇年代以降の大久保地域の変化 2 韓国系ビジネスの性質変容 3 観光地「新大久保」の特徴 4 小括:重層的なレイヤーとして出現する観光地「新大久保」  第5章 重層的なエスニック空間の危機と変容 1 「新大久保」の衰退と再活性化 2 観光地「新大久保」の維持・管理の企図 3 ビジネスを介した秩序形成の試み 4 小括:社会関係の重層構造とその変容に見る「地域社会」の再編  終章 編み直され続ける「地域社会」 1 エスニックな観光地「新大久保」の成立・展開と「地域社会」 2 動態的な秩序形成過程としての「地域社会」という可能性 3 移民・エスニシティ研究と都市社会学の交差点 4 課題と今後の展望 注 あとがき 文献一覧/事項索引/人名索引    装幀=加藤賢一 ■ 概要 『エスニック空間の社会学』 著者:申 惠媛(シン ヒェウォン) 発行:新曜社 価格:4,400円+税 ISBN:978-4-7885-1832-2 [著者プロフィール] 宇都宮大学 国際学部 国際学科 助教

  • 『クィア・アクティビズム』

    ¥1,980

    ⬛︎内容 「LGBT」「多様性」理解のその先へ―― これからの時代のジェンダー/セクシュアリティを 考えるための新教養、超入門編 女性や性的マイノリティは歴史の中でいかに闘い、どのような困難に直面したのか。想定されていなかった様々な“差異”に出会った時、そこに新たな連帯の可能性の領野が広がる―― あらゆる境界線を疑い、多様な性/生の在り方を問い直す ⬛︎目次 第1章  アメリカ独立宣言とリベラル・フェミニズム 第2章  1960 年代のアメリカと性革命 第3章  ラディカル・フェミニズムとレズビアン・フェミニズムの勃興 第4章  病気としての同性愛から抵抗へ 第5章  アイデンティティとプライド 第6章  エイズの流行 第7章  エイズ・アクティビズム 第8章  クィア・スタディーズの理論とその背景 第9章  同性婚と軍隊 第10章 性別を越境する ■ 概要 『クィア・アクティビズム』 著者:新ヶ江 章友 発行:花伝舎 価格:1,800 円+税 ISBN:978-4-7634-2002-2 [著者プロフィール] 新ヶ江 章友(しんがえ・あきとも) 1975年生まれ。筑波大学大学院人文社会科学研究科修了、博士(学術)。 カリフォルニア大学バークレー校人類学部客員研究員、エイズ予防財団リサーチ・レジデント、名古屋市立大学男女共同参画推進センター特任助教を経て、現在、大阪市立大学大学院都市経営研究科/人権問題研究センター教授。 著書として、『日本の「ゲイ」とエイズ-コミュニティ・国家・アイデンティティ』(青弓社、2013年)。

  • 『ここは未来のアーティストたちが眠る部屋となりえてきたか?』

    ¥3,960

    ⬛︎内容 1959年の開館以来、国立西洋美術館で初となる現代美術展の 参加作家によるインタビュー集 【展覧会主旨】 国立西洋美術館は、主として20世紀前半までの西洋美術作品を収蔵/保存/展示しており、いわゆる「現代美術」は存在しません。 けれども、1959年に松方コレクションを母体として開館した国立西洋美術館の成立前史の記憶を紐解いてみると、この美術館はむしろ、開館以後の時間を生きるアーティストらが所蔵作品によって触発され、未来の芸術をつくってゆける刺激の場になってほしいという想いを託されながらに建ったということができます。 しかしながら、国立西洋美術館がそうした「未来の芸術」を産み育てる土壌となりえてきたのかどうかは、これまで問われていません。本展は、当館の自問であると同時に、多様なアーティストたちにその問いを投げかけ、そして、展示室を訪れてくださるみなさんとともに考えたい問いにほかなりません。 【参加作家】 飯山由貴│梅津庸一│遠藤麻衣│小沢剛│小田原のどか│坂本夏子│杉戸洋│鷹野隆大│竹村京│田中功起│辰野登恵子│エレナ・トゥタッチコワ│内藤礼│中林忠良│長島有里枝│パープルーム(梅津庸一+安藤裕美+續橋仁子+星川あさこ+わきもとさき)│布施琳太郎│松浦寿夫│ミヤギフトシ│ユアサエボシ│弓指寛治 ⬛︎概要 『ここは未来のアーティストたちが眠る部屋となりえてきたか?』 発行:美術出版社 価格:3600円+税 ISBN:978-4-568-10577-3

  • 『コモンズとしての都市祭礼』

    ¥5,060

    ⬛︎内容 縮小する地方都市の伝統は現代においていかに継承されるのか。近世以来の祭礼を通じて負担と名誉を分ちあう「町内」社会の変容とダイナミズム、観光や文化財行政を通じて編成される都市のネットワークを、コモンズ論の視点から分析する気鋭の挑戦。 ⬛︎目次 コモンズとしての都市祭礼 目次 第Ⅰ部 課題の設定と分析視角 第1章 本書の目的と研究の視角    第1節 課題の設定    第2節 研究対象と分析の視角    第3節 本書の構成     第2章 都市社会学における「町内」社会研究の不在とその可能性    第1節 戦後日本の都市社会学における「町内」    第2節 都市社会学における「家」と「町内」社会    第3節 都市民俗学と都市人類学における都市研究     第3章 本書の分析視角コモンズとしての都市祭礼    第1節 地域資源の利用と管理を通じた生活共同    第2節 コモンズ論からの都市祭礼へのアプローチ    第3節 分析視角都市祭礼の構成資源の調達と用益の創出・配分をめぐる社会関係     第Ⅱ部 都市祭礼を構成する諸資源・用益と祭礼の伝承メカニズム 第4章 山組における家と世代祭礼をめぐるコンフリクトとダイナミズム    第1節 山組内での祭礼の管理におけるコンフリクトの意味    第2節 祭礼における若衆たちの負担と祭礼の準備A町を事例として    第3節 祭礼における家・世代間の負担と名誉の配分    第4節 積極的に楽しまれ創出されるコンフリクト    第5節 マニュアルなき祭礼の管理と伝統のダイナミズム 第5章 山組間における対抗関係の管理と興趣の生産・配分裸参りを手がかりとして    第1節 複数の町内間における対抗関係の管理    第2節 裸参りの持つ意味とその手順    第3節 裸参りにおけるルールと喧嘩のプロセス    第4節 見物人の存在と対抗関係への作用    第5節 対抗関係の管理における暗黙の了解と協力 第6章 シャギリをめぐる山組間の協力と山組組織の再編    第1節 シャギリの調達を通した山組組織の再編    第2節 雇いシャギリの確保の困難と囃子保存会結成への動き    第3節 山組内でのシャギリ方の育成と山組の継承システムへの影響    第4節 シャギリを通じた祭礼の開放と人的資源の調達の変容 第7章 若衆たちの資金調達と社会的ネットワークの活用    第1節 祭礼における町内・町内間を越えた社会的ネットワークの活用    第2節 祭礼をめぐる資金の調達と若衆のネットワーク    第3節 協賛金獲得へのとりくみと用いられるネットワーク    第4節 協賛金集めの不合理性が持つ意味    第5節 社会関係資本の表象としての資金と相互給付関係、社会的ネットワーク 第8章 曳山をめぐる共同性と公共性共有資産としての曳山の管理とその変容    第1節 曳山の管理と公共的な用益の提供    第2節 1980年代以前の曳山の管理をめぐる社会関係    第3節 中心市街地の衰退と曳山博物館構想の曲折    第4節 文化財という文脈の活用と曳山の管理をめぐる矛盾    第5節 公(共)的な意味づけを活用した共同的な管理 第Ⅲ部 コモンズとしての都市祭礼/地域社会/公共性 第9章 観光・市民の祭り・文化財公共的用益の活用と祭礼の意味づけの再編成    第1節 祭礼の公共的用益への提供とその再編成    第2節 戦前期大衆観光の流行と祭典補助費1924年~1937年    第3節 観光資源という文脈の活用と市財政への依存1950年~1965年    第4節 協賛会の設立と財団法人化の挫折1966年~1978年    第5節 文化財指定と複数の公共的文脈の併存1979年以後    第6節 公共的な用益を通じた諸資源の獲得と地域社会における関係性の広がり 第10章 本書における知見の整理と結論    第1節 都市祭礼を通してみる社会関係とネットワークの変容    第2節 コモンズとしての都市祭礼    第3節 都市社会学に対する本書の意義    第4節 本書の課題と展望 注 近現代長浜曳山祭年表 あとがき 参考文献 索引    装幀・加藤賢一 ⬛︎概要 『コモンズとしての都市祭礼』 著者:武田 俊輔 発行:新曜社 価格:4,600 円+税 ISBN:978-4-7885-1629-8

  • 『どもる体』

    ¥2,200

    ⬛︎内容 何かしゃべろうとすると最初の言葉を繰り返してしまう(=「連発」という名のバグ)。それを避けようとすると言葉自体が出なくなる(=「難発」という名のフリーズ)。吃音とは、言葉が肉体に拒否されている状態です。しかし、なぜ歌っているときにはどもらないのか?なぜ独り言だとどもらないのか?従来の医学的・心理的アプローチとはまったく違う視点から、徹底した観察とインタビューで吃音という「謎」に迫った画期的身体論! ⬛︎目次 序章 身体論としての「どもる」  コントロールを外れた体  モンローもキャロルも角栄も  「どもる言葉」でなく「どもる体」  治るのか治らないのか  「うまくいかない」は二元論、他 第1章 あなたはなぜしゃべれるのか  「しんぶん」ってどう読む?  「ん」は準備している  マニュアル制御からオートマ制御に  発声器官のモーフィング  「かんだ(神田)さん」と「かただ(堅田)さん」  なぜ一語だとどもらないか  初音ミクはこうして吃音を克服した! 他 第2章 連発――タガが外れた体  tの三〇連打!  言葉の代わりに体が伝わってしまう  どもる自分に笑ってしまう  一か八かの「挑戦」  他人事感覚  「次、言えるかな」の手さぐり感、他 第3章 難発――緊張する体  連発から難発へのメカニズム  対処法としての症状  バグを避けようとしてフリーズする  連発は乖離、難発は拒絶  扉の鍵がない!  吃音スイッチ  逃れようのない期待の前で  なぜ独り言だとどもらないのか、他 第4章 言い換え――体を裏切る工夫  三単語先にあいつが来る  なかば自動の言い換え  類語辞典系と国語辞典系の言い換え  自分の名前でモジモジ  音読は奴隷の仕事!  ドッグトレーナーと犬  言い換え自体に意味がある、他 第5章 ノる――なぜ歌うときはどもらないのか  衝撃のバリバラ、ラストシーン  「刻む」には「待ち」が必要  リズムとは「新しくなく」すること  不確実性減少装置としてのリズム  運動の部分的アウトソーシング  韻を踏むたび外に連れ出される  「波づくり」の作業  別人のような音読  パターンの使用としての演技  「ノる」とは「降りる」こと  自己から「匿名態」への移行、他 第6章 乗っ取られる――工夫の逆襲  なぜ実生活では使えないのか  いつの間にか自分が犬になっている  「うまくいく方法」が「私」を乗っ取る  二重スパイ  乗っ取りからの決別  どもれるようになるまで、他 第7章 ゆらぎのある私  「生理的エラー」と「工夫の誤作動」  工夫→乗っ取り→自動化  言い換え警戒派と言い換え共存派  思考はしゃべると同時にわくものだ  運動が運動を生み出す次元  体との関係が変質するプロセス  吃音という謎とともに生きる、他 注釈・文献 あとがき ⬛︎概要 『どもる体』 著者:伊藤 亜紗 発行:医学書院 価格:2,000 円+税 ISBN:978-4-7634-2002-2 ⬛︎著者プロフィール 1979年生まれ。東京工業大准教授(美学、現代アート)。『目の見えないアスリートの身体論』など。

  • 『ドンキにはなぜペンギンがいるのか』

    ¥924

    ■ 内容 【24歳の著者が挑む!日本の「いま」を切り取ったチェーンストア都市論】 私たちの生活に欠かせないチェーンストアは都市を均質にし、街の歴史を壊すとして批判を受けてきた。 だが、チェーンは本当に都市を壊したのだろうか。 1997年生まれの若き「街歩き」ライターはその疑問を明らかにすべく、32期連続増収を続けるディスカウントストア、ドン・キホーテを巡った。 そこから見えてきたのは、チェーンストアを中心にした現代日本の都市の姿と未来の可能性である。 ドンキの歴史や経営戦略を社会学や建築の視点から読み解きながら、日本の「いま」を見据える。 ■ 目次 序章:日本中がチェーンストア チェーンのイメージをときほぐす 第一章:なぜ過剰な外観は生まれるのか レヴィ=ストロースが語るドンペン/なぜドンキの外観はさまざまなのか 第二章:都市のなかの「ジャングル」 「ジャングル」としての店舗構造/驚くほど似ているドンキとヴィレヴァン/コンビニとどう共存するか 第三章:チェーンストアは新たな地域共同体である ヤンキーとDQNとドンキと/「呼び込み君」が私たちに伝えてくれているもの/地域共同体のなかに生まれる新しい共同体 第四章:ドンキから見える日本のいま チェーンは歴史を壊すのか?/ドンキ的な資本主義のルートへ 終章:チェーンストアの想像力 チェーンが生み出す「ゆるやかな連帯感」/オンライン化する世界におけるチェーンストアの可能性 ■ 概要 『ドンキにはなぜペンギンがいるのか』 著者:谷頭和希 発行:集英社 価格:840円+税 ISBN:978-4-08-721204-4 【著者略歴】 谷頭和希(たにがしらかずき) ライター。1997年生まれ。早稲田大学文化構想学部卒業後、早稲田大学教育学術院国語教育専攻に在籍。デイリーポータルZ、オモコロ、サンポーなどのウェブメディアにチェーンストア、テーマパーク、都市についての原稿を執筆。批評観光誌『LOCUST』編集部所属。2017年から2018年に「ゲンロン 佐々木敦 批評再生塾 第三期」に参加し宇川直宏賞を受賞。本作が初の著書。

  • 『ニセコ化するニッポン』

    ¥1,650

    ■ 内容 Z世代ジャーナリストが論じる令和の都市論・消費論 コロナ禍を経て、明らかに変わった日本 私たちは何に幸せを求めるのか? SNS時代の分断は、都市をどう変えるのか? ■ 目次 はじめに ニッポンであってニッポンではない場所「ニセコ」 第1章 「ニセコ化」とはなにか それはニセコだけで起こっているものではない 第2章 「ニセコ化」する都市 「ニッポン・テーマパーク」から渋谷まで 第3章 成功の鍵は「ニセコ化」にあった スタバ、びっくりドンキー、丸亀製麺 第4章 なぜ今、「ニセコ化」が生まれたのか ディズニーとマーケティングが手を結ぶ 第5章 「ニセコ化」の波に乗れない企業とは ヨーカドー、ヴィレヴァンがマズい理由 第6章 「ニセコ化」の裏ですすむ「静かな排除」 居心地の悪さを感じる人たち 終章  誰も「ニセコ化」からは逃れられない 「推し活」と「キャラ化」で失われたもの ■ 概要 『ニセコ化するニッポン』 著者:谷頭和希 発行:KADOKAWA 価格:1,500円+税 ISBN:978-4-04-115512-7 [著者プロフィール] 谷頭 和希 (タニガシラ カズキ) 都市ジャーナリスト・チェーンストア研究家。チェーンストアやテーマパーク、都市再開発などの「現在の都市」をテーマとした記事・取材等を精力的に行う。「いま」からのアプローチだけでなく、「むかし」も踏まえた都市の考察・批評に定評がある。著書に『ドンキにはなぜペンギンがいるのか』他。現在、東洋経済オンラインや現代ビジネスなど、さまざまなメディア・雑誌にて記事・取材を手掛ける。メディア出演に「めざまし8」(フジテレビ)や「Abema Prime」(Abema TV)、「STEP ONE」(J-WAVE)などがある。

  • 『はい、こんにちは-Chim↑Pomエリイの生活と意見-』

    ¥1,980

    ■ 内容 《赤ん坊は、ごきげんにとびっきり笑う》――受胎はシャーレから始った。広島の空に「ピカッ」という文字を飛行機雲で描くなど、アートシーンの最前線を疾走するChim↑Pomのフロントウーマン・エリイ。新しい「にんげん」を子宮からドゥルンと送り出して母になるとき、この世の光が見えてくる。芸術家のたった一度しかない体験を躍動することばでとらえた鮮烈なドキュメント! ■ 目次 “不道徳な病” それは蛇のようにかみ、蝮の毒のように広がる 床をつる者 心は燃えても、肉体は弱い 乳と蜜の流れる地 身体の中に無意味な存在があるね All the tables are covered with vomit 塵の中に打ち倒す 馬鹿の村 鉢の中身を太陽に注ぐ 暗闇に追いつかれないように、光のあるうちに歩きなさい 何十年経ってもこの“今”が続いた場合 にんげん 蜉蝣 はい、こんにちは 海は二つの扉を押し開いて母の胎から漏れ出た 肉にすぎない者 ヴィア・ドロローサ 復活 ■ 概要 『はい、こんにちは Chim↑Pomエリイの生活と意見』 著者:エリイ 発行:新潮社 価格:1,800円+税 ISBN:978-4-10-354391-6 [著者プロフィール] エリイ 2005年に東京で結成されたアジアを代表するアーティストコレクティブ、卯城竜太・林靖高・岡田将孝・稲岡求・水野俊紀とともに構成されたChim↑Pomのメンバー。時代のリアルを追究し、現代社会に全力で介入したクリティカルな作品を次々と発表。主な個展に《「REAL TIMES」無人島プロダクション、東京、2011》《「Chim↑Pom」MoMA PS1、ニューヨーク、2011》《「LEVEL7feat.『広島!!!!』」原爆の図丸木美術館、埼玉、2011》《「SUPER RAT」サーチ・ギャラリー、ロンドン、2015》《「また明日も観てくれるかな?」歌舞伎町商店街振興組合ビル、東京、2016》《「Threat of Peace(広島!!!!!!)」 Art in General、ニューヨーク、2019》《「May,2020,Tokyo/A Drunk Pandemic」ANOMALY、東京、2020》。写真集に『エリイはいつも気持ち悪い エリイ写真集produced by Chim↑Pom』(朝日出版社、2014)プロジェクトベースの作品は、グッゲンハイム美術館、ポンピドゥ・センターなどにコレクションされている。

  • 『ひび割れた日常』

    ¥1,760

    ■ 内容 未曾有の危機を前にして、私たちは「何を考えればよいのか」を見失ってしまった――。 「人間の想像力の果て」からやってきたウイルスによって、我々の日常に無数のひびが走った。 消せない不安と変化を余儀なくされた日々の営みを前に、思考の足場をどこに築けば良いのか。 生命、自然、生と死、共生と敵対。 いま浮上する課題をめぐって、三人の異才がアイディアを持ち寄り、変奏し、問いを深めていくリレーエッセイ。 ■ 目次 Ⅰ ・はじめに――禍の街から、生命と自然のゆくえを見つめる ・ウイルスは我々に何を伝えに来たのか ・植物の時間 ・足し算的時間と合理のひび割れ ・元の日常という脅威 ・人間の体と植物の体 ・〈凝固した日常〉を突き刺すもの ・被造物の底 ・体を失う日 ・「いる」の喪失とは何か? ・死の無力さと分身の持つ力 ・コロナさん ・ようこそコロナちゃん ・聖なるもの ・垂直の家族、水平の家族 ・コロナとはうまくやっていけるかもしれないが、人間同士ではそうではないのかもしれない ・ヒトと人 ・グラブとアンパン ・アニミズム思考のほうへ ・二つの小説 ・意味の非人間性 ・覚知される世界、コロナの迷い ・堆肥男 ・胎盤とバースデーケーキ Ⅱ リレーエッセイを終えて ・生の全体性を取り戻す ・帯状疱疹ウイルスと私 ・想像力の果てからやってきた使者 ひび割れた日常を生きるためのブックガイド ■ 概要 『ひび割れた日常』 著者:伊藤 亜紗・奥野 克巳 ・吉村 萬壱 発行:亜紀書房 価格:1,600円+税 ISBN:978-4-7505-1674-5 [著者プロフィール] 伊藤 亜紗 (イトウ アサ) (著) 1979年生まれ。東京工業大学科学技術創成研究院未来の人類研究センター、リベラルアーツ研究教育院准教授。専門は美学、現代アート。もともと生物学者を目指していたが、大学3年次より文転。2010年に東京大学大学院人文社会系研究科基礎文化研究専攻美学芸術学専門分野博士課程を単位取得のうえ退学。同年、博士号を取得(文学)。 主な著作に『手の倫理』(講談社メチエ)、『目の見えない人は世界をどう見ているのか』(光文社)、『どもる体』(医学書院)、『記憶する体』(春秋社)など。WIRED Audi INNOVATION AWARD 2017、第13回(池田晶子記念)わたくし、つまりNobody 賞(2020)受賞。 奥野 克巳 (オクノ カツミ) (著) 1962年生まれ。20歳でメキシコ・シエラマドレ山脈先住民テペワノの村に滞在し、バングラデシュで上座部仏教の僧となり、トルコのクルディスタンを旅し、インドネシアを一年間経巡った後に文化人類学を専攻。1994~95年に東南アジア・ボルネオ島焼畑民カリスのシャーマニズムと呪術の調査研究、2006年以降、同島の狩猟民プナンとともに学んでいる。現在、立教大学異文化コミュニケーション学部教授。 著作に、『モノも石も死者も生きている世界の民から人類学者が教わったこと』、『ありがとうもごめんなさいもいらない森の民と暮らして人類学者が考えたこと』(以上、亜紀書房)、『マンガ人類学講義』など多数。共訳書に、エドゥアルド・コー ン著『森は考える』、レーン・ウィラースレフ著『ソウル・ハンターズ』、ティム・ インゴルド著『人類学とは何か』(以上、亜紀書房)など。 吉村 萬壱 (ヨシムラ マンイチ) (著) 1961年愛媛県生まれ、大阪府育ち。1997年、「国営巨大浴場の午後」で京都大学新聞社新人文学賞受賞。2001年、『クチュクチュバーン』で文學界新人賞受賞。2003年、『ハリガネムシ』で芥川賞受賞。2016年、『臣女』で島清恋愛文学賞受賞。 最新作に『出来事』(鳥影社)。

  • 『ヒューマンカインド-人間ならざるものとの連帯-』

    ¥3,960

    ■ 内容 さまざまな生物種そして無機物までも含み込むコミュニズムはいかに可能か。独自の「オブジェクト指向存在論」(OOO)によってエコロジー概念を更新し、哲学のみならず美術・建築界からも世界的な注目を集める気鋭の思想家が、マルクスの大胆な再解釈を通して人間と〈人間ならざるもの〉との連帯の哲学を構築する。 ■ 目次 序章 共有のもの  エコロジカルな代名詞はどこにあるのか  何がマルクスをバグらせるのか  切断  左派の全体論  コミュニズムの亡霊につきまとうもの  同情のもと、共感のもと  ネオリベラリズムと惑星規模の目覚め  理性を失う 第1章 生  邪悪な生――家父長的な生と死んでいない対象 第2章 亡霊たち  亡霊の現象学  踊る人間ならざるもの  エコロジカルな同期 attunement の亡霊的な化学反応  X存在  行為することと行動すること、未来と過去  我疑う、ゆえに私はあなたと連帯する  美はつきまとわれている  穴のあいた世界  様相的存在  亡霊的な政治の空間 第3章 沈越  見えざる神々について  人類は沈越的な全体である  真実は真実らしさを沈越する  エコロジカルな経済――快楽を多数化していく 第4章 種  人間性なき人間  自然を粉砕し、人工を粉砕せよ  亡霊的な広がりの冒険――人種差別主義と種差別主義 第5章 類的・親切であること  魅惑  私たちは彼らである  重力から軽さへ  それは可能ではない。いや違う、そうするしかない。  誤った人間中心主義  アドルノの恐竜  相互扶助  ロックする――新しい行為の理論  注  訳者解題  人名索引 ■ 概要 『ヒューマンカインド-人間ならざるものとの連帯-』 著者:ティモシー・モートン 翻訳:篠原 雅武 発行:岩波書店 価格:3600円+税 ISBN:978-4-00-024547-0 [著者プロフィール] ティモシー・モートン(Timothy Morton) 1968年ロンドン生まれ.オクスフォード大学マグダレン・カレッジにて博士号を取得.現在,米ライス大学教授.著書に All Art Is Ecological (2021), Spacecraft (2021), Being Ecological (2018), Dark Ecology(2016), Hyperobjects (2013)ほか多数.また地球温暖化をテーマにしたドキュメンタリー映画 Living in the Future's Past(S. クセラ監督,2018年)ではジェフ・ブリッジスと脚本を共同執筆し,出演もしている.本書は『自然なきエコロジー』(篠原訳,以文社 2018年,原著は Ecology without Nature, 2007)に続く邦訳となる. [訳者プロフィール] 篠原雅武(しのはら まさたけ) 1975年神奈川県生まれ.京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程修了.博士(人間・環境学).専攻は哲学,環境人文学.現在,京都大学大学院総合生存学館(思修館)特定准教授.著書に『複数性のエコロジー』(以文社 2016年),『人新世の哲学』(人文書院 2018年),『「人間以後」の哲学』(講談社選書メチエ 2020年)ほか多数.主な訳書に『社会の新たな哲学』(マヌエル・デランダ著,人文書院 2015年)

  • 『クリティカル・ワード ファッションスタディーズ 私と社会と衣服の関係』

    ¥2,420

    ■ 内容 ファッションを読み解く23のキーワードと、 さらに深く知るための11の分野のブックガイド。 現代文化を考えるうえで知っておきたい基本と、 多様な視点・アプローチを学ぶことができる、 さらに先を考えるためのヒントが満載の、 新時代のファッションスタディーズの入門書が登場 ファッションは「時代を映す鏡」だと言われています。社会状況や文化の変容にともない、ファッションを取り巻く状況も大きく変化しています。流行の変遷や資本主義グローバリズムの加速、その反省や批判的視点からもたらされたサステナビリティやエコロジーへの意識、多様性/ジェンダー/マイノリティへの多角的な視座といった、現代社会において最重要である問題は、ファッションの分野から新たな事例や議論が生まれ続けていると言っても過言ではありません。さらに、3DプリンターやAR/VR等、テクノロジーの進化や成熟がもたらすファッションの新たな可能性と展開は常に注目を集めており、その一方で、人間の身体性の再考の重要性も議論されています。このように、ファッションについて考えることは、現代文化のあり方を多角的に考えることにもなると言えるでしょう。 本書は、「ファッションスタディーズ」という分野について、その歴史や文脈と紐付けながら、理論や事項をマッピング・整理し直すことで、ファッションスタディーズの新たな射程を見通すことを試みた、まったく新しい「ファッションスタディーズ入門」です。 現代ファッションをとりまくものの多様性・横断性に特に注目し、哲学、社会学、文化人類学、メディア論、ジェンダー論、環境学、デザイン論といった、多様な分野とファッションの結びつきを照らし出します。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ◆シリーズ[クリティカル・ワード] 現代社会や文化および芸術に関わるさまざまな領域を、[重要用語]から読み解き学ぶことを目指したコンパクトな入門シリーズです。 基本的かつ重要な事項や人物、思想と理論を網羅的に取り上げ、歴史的な文脈と現在的な論点を整理します。もっと深く理解し、もっと面白く学ぶために必要な基礎知識を養い、自分の力で論じ言葉にしていくためのヒントを読者に提供する新しい入門書です。 ■ 目次 はじめに 蘆田裕史 第1部 理論編──過去から現在にわたるファッションのとらえ方  1 流行 香室結美  2 消費 藤嶋陽子  3 メディア 平芳裕子  4 コミュニケーション 高馬京子  5 アイデンティティ 宮脇千絵  6 ジェンダー 西條玲奈  7 身体 小澤京子  8 テクノロジー 水野大二郎 第2部 事例編──ファッションを理解するための重要トピック  個とグローバリゼーション   1 民族衣装 宮脇千絵   2 ストリートファッション 有國明弘   3 ルッキズム 蘆田裕史   自己の演出   4 映画と衣裳 北村匡平   5 宗教と衣服 野中葉   6 ヴァーチャルファッション 難波優輝  規範と作法   7 ドレスコード 赤阪辰太郎   8 コピー 朝倉三枝   9 子ども服 新實五穂  価値のシステム   10 セレブリティ/インフルエンサー 田中里尚   11 ブランド 菊田琢也   12 文化の消費 田本はる菜  サステナビリティ   13 グローバルマーケットと生産 南出和余   14 リサイクルとバイオファッション 川崎和也   15 天然繊維 落合雪野 第3部 文献で読みとくファッションスタディーズ(分野別ブックガイド)  1 哲学・美学 赤阪辰太郎  2 社会学 田中里尚  3 文化人類学 中谷文美  4 ファッション史・服飾史 鈴木彩希  5 批評 五十棲亘  6 メディア論 五十棲亘  7 記号論 ⾼橋⾹苗・劉芳洲  8 ジェンダー論 関根麻里恵  9 環境学 平田英子  10 デザイン論 川崎和也  11 身体論 村上由鶴 人名索引 事項索引 ■ 概要 『クリティカル・ワード ファッションスタディーズ 私と社会と衣服の関係』 著者:五十棲亘 、小澤京子、北村匡平、西條玲奈、鈴木彩希、 関根麻里恵、難波優輝、平芳裕子、ほか(分担執筆)蘆田裕史、藤嶋陽子、宮脇千絵(編著) 発行:フィルムアート社 価格:2200+税 ISBN:978-4-8459-2109-6 [著者プロフィール] 蘆田裕史 (アシダヒロシ) (編著) 京都精華大学デザイン学部准教授/副学長。専門はファッション論。著書に『言葉と衣服』(アダチプレス、二〇二一年)。訳書にアニェス・ロカモラ&アネケ・スメリク編『ファッションと哲学──16人の思想家から学ぶファッション論入門』(監訳、フィルムアート社、二〇一八年)などがある。ファッションの批評誌『vanitas』(アダチプレス)編集委員、本と服の店「コトバトフク」の運営メンバーも務める。 藤嶋陽子 (フジシマヨウコ) (編著) 東京大学学際情報学府博士課程、理化学研究所革新知能統合研究センター(AIP)研究パートタイマー。専門は文化社会学、ファッション研究。共著に『ソーシャルメディア・スタディーズ』(北樹出版、二〇二一年)、共訳に『ファッションと哲学──16人の思想家から学ぶファッション論入門』(フィルムアート社、二〇一八年)などがある。 宮脇千絵 (ミヤワキチエ) (編著) 南山大学人類学研究所准教授。専門は文化人類学。著書に『装いの民族誌──中国雲南省モンの「民族衣装」をめぐる実践』(風響社、二〇一七年)、論文に“‘New Style’ of Ethnic Clothing: Dress between Tradition and Fashion among the Hmong in Yunnan, China” (Nakatani, Ayami ed., Fashionable Traditions: Asian Handmade Textiles in Motion, Lexington Books, 2020)などがある。 赤阪辰太郎 (アカサカシンタロウ) (著) 大阪大学人間科学研究科助教。専門は哲学・現象学。論文に「前期サルトルにおける他者の出現」(『現象学年報』第三四号、二〇一八年)。訳書にマルク・リシール&サシャ・カールソン『マルク・リシール現象学入門──サシャ・カールソンとの対話から』(共訳、ナカニシヤ出版、二〇二〇年)などがある。 朝倉三枝 (アサクラミエ) (著) フェリス女学院大学国際交流学部教授。専門は西洋服飾史、ファッション文化論。著書に『ソニア・ドローネー──服飾芸術の誕生』(ブリュッケ、二〇一〇年)、共著に『フランス・モード史への招待』(悠書館、二〇一六年)。論文に「リトル・ブラック・ドレス再考」(『ユリイカ』二〇二一年七月号〈特集゠ココ・シャネル〉)など。 有國明弘 (アリクニアキヒロ) (著) 大阪市立大学大学院文学研究科後期博士課程/大学等非常勤講師。専門は社会学、文化研究。主著に「学校で踊る若者は「不良」か?──ストリートダンスはどのようにして学校文化に定着したか」(『新社会学研究』第五号、新曜社、二〇二一年)。『ふれる社会学』(二〇一九年)、『ガールズ・メディア・スタディーズ』(ともに北樹出版、二〇二一年)にも寄稿。 五十棲亘 (イソズミセン) (著) 神戸大学大学院人間発達環境学研究科博士課程後期課程。専門はファッション文化論・表象文化論、とりわけファッションと批評の歴史や理論に関わる研究。論文に「1950年代の服飾文化と「教養」の言説──文化服装学院での事例を中心に」(『社藝堂』第八号、二〇二一年)がある。 小澤京子 (オザワキョウコ) (著) 和洋女子大学人文学部教授。専門は表象文化論、とりわけ空間と身体にまつわるイメージ・言説分析。著書に『ユートピア都市の書法──クロード゠ニコラ・ルドゥの建築思想』(法政大学出版局、二〇一七年)など。論考に「フィルムのなかのシャネル」(『ユリイカ』二〇二一年七月号〈特集゠ココ・シャネル〉)などがある。 落合雪野 (オチアイユキノ) (著) 龍谷大学農学部教授。専門は民族植物学、東南アジア研究。共著論文に“Job’s Tears: A Natural Beads in Textiles of Mainland Southeast Asia”, Textile Asia 8(2): 18–25, 2016、共編著に『ものとくらしの植物誌──東南アジア大陸部から』(臨川書店、二〇一四年)、共著書に『アオバナと青花紙──近江特産の染料植物をめぐって』(サンライズ出版、一九九八年)などがある。 香室結美 (カムロユミ) (著) 熊本大学文書館特任助教。専門は文化人類学。著書に『ふるまいの創造──ナミビア・へレロ人における植民地経験と美の諸相』(九州大学出版会、二〇一九年)、論文に「ファッションの街、熊本?」(『大学的熊本ガイド──こだわりの歩き方』昭和堂、二〇一七年)などがある。 川崎和也 (カワサキカズヤ) (著) Synflux株式会社代表取締役CEO。スペキュラティブ・ファッションデザイナー。専門はデザインリサーチとファッションデザインの実践的研究。H&Mファウンデーション主催グローバルチェンジアワードなど受賞多数。編著に『SPECULATIONS──人間中心主義のデザインをこえて』(ビー・エヌ・エヌ新社、二〇一九年)がある。 菊田琢也 (キクタタクヤ) (著) 昭和女子大学環境デザイン学科専任講師。専門は文化社会学、近現代ファッション史。共著に『相対性コム デ ギャルソン論──なぜ私たちはコム デ ギャルソンを語るのか』(フィルムアート社、二〇一二年)など、論文に「女性にパンタロンを──イヴ・サンローランと1968年」(『人文学報』、東京都立大学、二〇一九年)などがある。 北村匡平 (キタムラキョウヘイ) (著) 東京工業大学リベラルアーツ研究教育院准教授。専門は映像文化論、メディア論、表象文化論。著書に『アクター・ジェンダー・イメージズ──転覆の身振り』(青土社、二〇二一年)、『24フレームの映画学──映像表現を解体する』(晃洋書房、二〇二一年)、『美と破壊の女優 京マチ子』(筑摩書房、二〇一九年)などがある。 高馬京子 (コウマキョウコ) (著) 明治大学情報コミュニケーション学部准教授。専門は超域文化論(ファッション・ジェンダー・メディア研究)。共編著に『越境するファッションスタディーズ』(ナカニシヤ出版、二〇二二年)、『転生するモード──デジタルメディア時代のファッション』(特集編集、新曜社、二〇一九年)など。Critical Studies In Fashion & Beauty Editorial Board (Intellect) を務める。 西條玲奈 (サイジョウレイナ) (著) 大阪大学文学部助教。専門は分析哲学。論文に「シス特権とトランス嫌悪言説の分析」(『メタフュシカ』大阪大学大学院文学研究科哲学講座、五一号、二〇二〇年)「人工物がジェンダーをもつとはどのようなことなのか」(『立命館大学人文科学研究所紀要』二一六号、二〇一九年)など。 鈴木彩希 (スズキサキ) (著) 神戸大学大学院人間発達環境学研究科博士課程後期課程在籍。専門は日本ファッション史、ファッション文化論。主な論文に「戦後日本における着物の改良をめぐる流行創出の試み──田中千代の「ニュー・きもの」を中心に」(服飾美学会、二〇二〇年)。ファッションの批評誌『vanitas』(アダチプレス)編集補助などを務める。 関根麻里恵 (セキネマリエ) (著) 学習院大学大学院人文科学研究科身体表象文化学専攻助教。専門は表象文化論。『vanitas』(アダチプレス、二〇一三年)ほか、『ユリイカ』『現代思想』などに寄稿。共著に『ポスト情報メディア論』(ナカニシヤ出版、二〇一八年)、共訳に『ファッションと哲学──16人の思想家から学ぶファッション論入門』(フィルムアート社、二〇一八年)などがある。 髙橋香苗 (タカハシカナエ) (著) 東京大学社会科学研究所特任研究員、明治大学大学院情報コミュニケーション研究科博士後期課程。専門は家族社会学、文化社会学。論文に「女性誌のフォーマル・ファッション記事からみる母親の規範──ギャルママのファッションは逸脱なのか」(『家族研究年報』第四四巻、二〇一九年)などがある。 田中里尚 (タナカノリナオ) (著) 文化学園大学服装学部准教授。専門は服装の価値や規範に関する日本近代史/ファッションメディア史。著書に『リクルートスーツの社会史』(青土社、二〇一九年)。訳書にケイト・フレッチャー&リンダ・グロース『循環するファッション』(共監訳、文化出版局、二〇一四年)などがある。 田本はる菜 (タモトハルナ) (著) 北海道大学アイヌ・先住民研究センター特任助教。専門は文化人類学。著書に『山地のポスト・トライバルアート──台湾原住民セデックと技術復興の民族誌』(北海道大学出版会、二〇二一年)、分担執筆に「先住民とメディア生産──台湾原住民をめぐる2つの映像作品から」(『モノとメディアの人類学』ナカニシヤ出版、二〇二一年)などがある。 中谷文美 (ナカタニアヤミ) (著) 岡山大学文明動態学研究所教授。専門は文化人類学、ジェンダー論。著書に『オランダ流ワーク・ライフ・バランス』(世界思想社、二〇一五年)、『「女の仕事」のエスノグラフィ──バリ島の布・儀礼・ジェンダー』(世界思想社、二〇〇三年)、編著に『仕事の人類学』(世界思想社、二〇一六年)、Fashionable Traditions (Lexington Books, 2020) などがある。 難波優輝 (ナンバユウキ) (著) newQ。SFプロトタイパー。専門は分析美学とポピュラー文化、SF。共編著に『SFプロトタイピング──SFでイノベーションを生み出す新戦略』(早川書房、二〇二一年)、短編小説に「多元宇宙的絶滅主義」(樋口恭介編『異常論文』、早川書房、二〇二一年)がある。企業や教育機関と協働でSFプロトタイピングを行なう。 新實五穂 (ニイミイホ) (著) お茶の水女子大学基幹研究院人文科学系准教授。専門は西洋服飾論。著書に『社会表象としての服飾──近代フランスにおける異性装の研究』(東信堂、二〇一〇年)、共著に『フランス・モード史への招待』(悠書館、二〇一六年)、編著に『歴史のなかの異性装』(勉誠出版、二〇一七年)などがある。 野中葉 (ノナカヨウ) (著) 慶應義塾大学総合政策学部准教授。専門は地域研究(インドネシア)。主な関心は同地域におけるイスラームの受容と広がり。著書に『インドネシアのムスリムファッション──なぜイスラームの女性たちのヴェールはカラフルになったのか』(福村出版、二〇一五年)など。 平田英子 (ヒラタハナコ) (著) 慶應義塾大学総合政策学部卒。ライター、ファッション・リサーチャー。専門はサステナブル・ファッション。「Fashion Tech News」への寄稿のほか、翻訳に「シャネルとそのライバルたち」(ヴァレリー・スティールの講演、『ユリイカ』二〇二一年七月号〈特集゠ココ・シャネル〉)などがある。 平芳裕子 (ヒラヨシヒロコ) (著) 神戸大学大学院人間発達環境学研究科准教授。専門は表象文化論、ファッション文化論。著書に『まなざしの装置──ファッションと近代アメリカ』(青土社、二〇一八年)、共著に『新修神戸市史──生活文化編』(神戸市、二〇二〇年)、『西洋近代都市と芸術1 ローマ──外国人芸術家たちの都』(竹林舎、二〇一三年)などがある。 水野大二郎 (ミズノダイジロウ) (著) 京都工芸繊維大学特任教授/慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科特別招聘教授。専門はデザインリサーチなど。著書に『サーキュラーデザイン──持続可能な社会をつくる製品・サービス・ビジネス』(共著、学芸出版社、二〇二二年)など。ファッションの批評誌『vanitas』(アダチプレス)編集委員も務める。 南出和余 (ミナミデカズヨ) (著) 神戸女学院大学文学部英文学科准教授。専門は文化人類学、映像人類学、バングラデシュ研究。著書に『「子ども域」の人類学──バングラデシュ農村社会の子どもたち』(昭和堂、二〇一四年)、映像作品(民族誌映画)に『教育第一世代』(二〇一六年)などがある。二〇二〇年大同生命地域研究奨励賞受賞。 村上由鶴 (ムラカミユヅ) (著) 日本大学芸術学部写真学科助手を経て、東京工業大学大学院博士後期課程在籍。専門は写真の美学。主な論文に、「現代のファッション写真における身体表現に関する一考察」(二〇一九年)などがある。その他、雑誌やウェブ媒体などで写真、現代美術等に関する文章を執筆。 劉芳洲 (リュウホウシュウ) (著) 明治大学情報コミュニケーション研究科博士前期課程。修士論文のテーマは「中国ファッションメディアにおける男性像の変遷」。

  • 『フェミニスト、ゲームやってる』

    ¥1,980

    ■ 内容 ゲームをつくり、プレイし、プレイし損なう。そのすべてがフェミニズムの実践たりうると教えてくれる。 ──三木那由他(哲学者) 「ゲームはフェミニズム的にもホットなメディアになっている」。フェミニストで歴史研究者、パンセクシュアルで車いすユーザーの書き手が、フェミニズムとクィアの実践の場となっているビデオゲームの世界の面白さを伝える、画期的なエッセイ! 「トラウマを語ったり、現実の世界の問題を考えたり、そうした行為を少しだけ遠く、少しだけコントロールできる状態でやっていく。ゲームのそんな機能に私は助けられてきた。そこでは自分にとってつらい問題を、距離をとりつつ思考することができる。この本も、誰かにとってそんな役割を持つことができたら、そしてそんなゲームを、フェミニズムを広めることができたら、そんなふうに考えながら今、書いている」(「おわりに」より) ーPOINTー ◇『ラスト・オブ・アス パート2』や『エーペックスレジェンズ』、『アサシン クリード オデッセイ』、そして『スプラトゥーン3』といった大作タイトルを、フェミニズムの視点からプレイ・評論しており、従来のビデオゲーム評論には無かった新たな観点を提示。 ◇『ゴーンホーム』や『アンパッキング』といったインディーゲームを多数取り扱い、それらの作品がいかにクィアやフェミニズムといったテーマに描いているかを描き出す。 ◇『ポケットモンスター』『ドラゴンクエストⅥ』『ファイナルファンタジーⅥ』『MOTHER2』といった日本発の大型タイトルについても振り返る。 ◇コラムでは障がい、都市、コミュニティ、能力主義などのテーマによって『Horizon Zero Dawn』から『ストリートファイター6』まで様々なゲームを横断的に描き出す。 ◇プレイに際してのアドバイスや購入方法を明記。さらにフェミニストに向けたゲーム作りガイドも収録! ■ 目次 はじめに なぜフェミニスト、ゲームやってる Ⅰ あの有名なゲーム #01 かくして私は収奪と救出に失敗する ──「ピクミン4」、やってみた #02 多様なキャラクターのシューターゲーム ──「スプラトゥーン3」「オーバーウォッチ」「エーペックスレジェンズ」、やってみた #03 大作ゲームの女性表象とクィア表象の歪みと良さを体感する ──「アサシン クリード オデッセイ」、やってみた 【コラム】語られるレイシズム・語られないセクシズム Ⅱ  クィアが活躍するゲーム #04 クィアがオプションじゃない恋愛ゲーム! ──「ボーイフレンド・ダンジョン Boyfriend Dungeon」、やってみた #05 ゲームの難しさがマイクロアグレッションを表現する? ──「セフォニー Sephonie」、やってみた #06 選べない環境と自分自身のはざまで ──「ラスト・オブ・アス パート2」、やってみた 【コラム】ボーイズクラブとしてのゲームコミュニティ Ⅲ マイノリティの日常を感じるゲーム #07 トランスジェンダーの日常と過去の解釈を描く ──「テル・ミー・ホワイ Tell me Why」、やってみた #08 バイセクシュアルの表象とモノの方を向くお引っ越しゲーム ──「アンパッキング」、やってみた #09 トランスジェンダー男性同士の交流 ──「ペイトンの術後訪問記 Peyton’s Post-Op Visits」、やってみた #10 ノンバイナリーの学生たちの卒業前夜 ──「ノーロンガーホーム No Longer Home」、やってみた 【コラム】ゲームと能力主義 Ⅳ 80-90年代を描くゲーム #11 90年代のZineとレズビアンの反抗物語 ──「ゴーンホーム Gone Home」、やってみた #12 クィアなミドルエイジ女性の過去・現在・未来 ──「レイク Lake」、やってみた #13 トランスジェンダー女性記録を消しながら記憶をたどる ──「イフ・ファウンド… If Found…」、やってみた 【コラム】ゲームと障がい Ⅴ 歴史を想像するゲーム #14 台湾の戦後と恐怖を再訪するホラーゲーム ──「返校-Detention-」、やってみた #15 哀悼と歴史の可能性を考える ──「シベリア:ザ・ワールド・ビフォー Syberia: The World Before」、やってみた #16 男らしさに呪われる運動家たちの殺人事件 ──「ディスコ エリジウム Disco Elysium」、やってみた #17 社会運動の理想と抵抗のあいだに ──「スパイダーマン:マイルズ・モラレス」、やってみた 【コラム】オープンワールドと都市の遊歩者の課題 Ⅵ ファンタジー世界を旅するゲーム #18 ヘイターと戦うレズビアンでトランスなロードムービー ──「ゲット・イン・ザ・カー、ルーザー Get In The Car, Loser! 」、やってみた #19 過去と未来を作り変えられる魔女になってどうする? ──「コズミックホイール・ホイール・シスターフッド The Cosmic Wheel Sisterhood」、やってみた #20 かつて私は、あのゲームの余白にフェミニズムやクィアを投影していた ──「MOTHER2」「ドラゴンクエストⅥ」「ファイナルファンタジーⅥ」、やってみた 【コラム】フェミニストのためのゲーム作りガイド おわりに フェミニストたち、ゲームやっていく 参考文献 さらにゲームを知るための文献リスト フェミニストのためのゲームリスト ■ 概要 『フェミニスト、ゲームやってる』 著者:近藤 銀河 発行:晶文社 価格:1,800円+税 ISBN:978-4-7949-7420-4 C0095 [著者プロフィール] 1992年生まれ。アーティスト、美術史家、パンセクシュアル。中学の頃にME/CFSという病気を発症、以降車いすで生活。2023年から東京芸術大学・先端芸術表現科博士課程在籍。主に「女性同性愛と美術の関係」のテーマを研究し、ゲームエンジンやCGを用いた作品を発表する。ついたあだ名が「車いすの上の哲学者」。ライターとしても精力的に活動し、雑誌では『現代思想』『SFマガジン』『エトセトラ』、書籍では『われらはすでに共にある──反トランス差別ブックレット』『インディ・ゲーム新世紀ディープ・ガイド──ゲームの沼』など寄稿多数。本書が初の単著。

  • 『ブックオフから考える:「なんとなく」から生まれた文化のインフラ』

    ¥1,980

    ■ 内容 1990年代以降の「ブックオフ論」を整理し、実際に多くの店舗を観察して、「なんとなく性」という切り口から、なぜ人はブックオフに引き寄せられるのか、現代社会でどのような役割を果たしているのかを縦横無尽に考え尽くす、これまでにない文化論。 ■ 解説 ブックオフから考える。 社会と都市と文化の「つながり」を。 日本全国に約800店舗を構えるブックオフは、多くの人にとって日常生活に溶け込んだ存在になっている。しかしこのような「当たり前」の存在になるまでは、ブックオフをめぐりさまざまな議論が繰り広げられてきた。あるときは出版業界の革命家として、またあるときは破壊者として、そしてまたあるときは新たなサブカル文化の創造者として……。 本書は、ブックオフが誕生した1990年代からのさまざまな「ブックオフ論」を整理し、実際に多くの店舗を観察して、「なんとなく性」という切り口から、なぜ人はブックオフに引き寄せられるのか、そして現代社会でどのような役割を果たしているのかを縦横無尽に考え尽くす。 ブックオフはどう語られてきたのか。またその語りに潜むノスタルジーとは。 チェーン店であるブックオフが都市にもたらしたある種の「豊かさ」とは。 ブックオフで「偶然」出合う本の面白さとは。 ブックオフから生まれた音楽、カルチャーとは。なぜアーティストはブックオフからの影響を語るのか。 ブックオフが生み出す公共性とは。「文化のインフラ」の内実とは何か。 チェーンストア論やテーマパーク論で注目を集める新進気鋭の著者が、出版史、都市論、建築論、社会学、政治学、路上観察学など多様な分野の知見を駆使して書き上げたいままでにないブックオフ文化論。(青弓社HPより) ■ 目次 プロローグ――ブックオフで神隠しに遭う 序 章 いまこそ、ブックオフを考えよう 第1章 「かたる」――ブックオフはどう語られてきたのか 第2章 「めぐる」――ブックオフから都市を眺めて 第3章 「あそぶ」――ブックオフは原っぱだ! 第4章 「つくる」――ブックオフ文化人たちのこと 終 章 「つながる」――ブックオフが生み出す「公共性」とは 参考文献・ウェブサイト 初出一覧 あとがき ■ 概要 『ブックオフから考える:「なんとなく」から生まれた文化のインフラ』 著者:谷頭 和希(タニガシラ カズキ) 発行:青弓社 価格:1800円+税 ISBN:978-4-7872-3520-6 [著者プロフィール] 谷頭 和希(タニガシラ カズキ) ライター・作家。チェーンストアやテーマパークをテーマにした原稿を数多く執筆。一見平板に見える現代の都市空間について、独自の切り口で語っている。「東洋経済オンライン」「Web Across」などで連載を執筆、文芸誌などにも多く寄稿をおこなう。2022年に初の単著『ドンキにはなぜペンギンがいるのか』(集英社)を上梓。

  • 『ぼけと利他』

    ¥2,640

    ■ 内容 ぼけは、病気ではない。 自分と社会を開くトリガーだ―― ここを出発点に始まった、美学者と「宅老所よりあい」代表の往復書簡。その到着点は…? 二人の「タマシイのマジ」が響き合った、圧巻の36通。 自分のしたことが本当の意味で相手のためになる、というのは、おそらく私たちが思うよりもずっと不思議で、想定外に満ちた出来事なのでしょう。ほとんど、奇跡だと言ってもいい。――伊藤(はじめに) お年寄りたちは、思想信条に依らないアナキズムと、人格や宗教に依らない許しを発揮し、場をつくり始めると言えるでしょう。そのように時折シンクロします。大方は揉めながらバラバラのままに一緒にいる。いるしかない。なんか、まじめで滑稽でしょ。好きなんです。――村瀨(3通目) ■ 目次 第1章 どうしたら一緒にいることができるのか? 2020年秋 第2章 人と言葉をケアする居場所としての「しゃべり」 2020〜2021年冬 第3章 共感でも反感でもない、ぼ〜っとする 2021年春 第4章 変化は「戸惑いと待ちの溜まり場」で起こる 2021年夏 第5章 深まるぼけがもたらす解放と利他 2021年秋 第6章 心とシンクロしない体を生きる 2021〜2022年冬 第7章 生身の痕跡を手紙に残す 2022年春 ■ 概要 『ぼけと利他』 著者:伊藤亜紗・村瀨孝生 発行:ミシマ社 価格:2,400円+税 ISBN:9784909394750 [著者プロフィール] 伊藤亜紗(イトウアサ) 東京工業大学科学技術創成研究院未来の人類研究センター長、リベラルアーツ研究教育院教授。マサチューセッツ工科大学(MIT)客員研究員。専門は美学、現代アート。東京大学大学院人文社会系研究科美学芸術学専門分野博士課程修了(文学博士)。主な著作に『ヴァレリー 芸術と身体の哲学』『目の見えない人は世界をどう見ているのか』『どもる体』『記憶する体』『手の倫理』など多数。 村瀨孝生(ムラセタカオ) 1964年、福岡県飯塚市出身。東北福祉大学を卒業後、特別養護老人ホームに生活指導員として勤務。1996年から「第2宅老所よりあい」所長を務める。現在、「宅老所よりあい」代表。著書に『ぼけてもいいよ』『看取りケアの作法』『おばあちゃんが、ぼけた。』『シンクロと自由』など多数。

  • 『ポスト島ぐるみの戦後沖縄史』

    ¥3,080

    ■ 内容 基地の島へ変貌し、都市化が進んだ1950年代。銃剣とブルドーザーで故郷を追われた農民の訴えに、道行く人々は足を止めた――島ぐるみ闘争である。 現在の沖縄社会は、ここから遠く隔たったのではないか。 島ぐるみ闘争の巨大なうねりはどのように鎮静化されたのか――沖縄戦後史研究の原点に立ち戻り、閉塞する沖縄の〝今〟を読み変える。次世代のための沖縄戦後史。 ■ 目次 序 章 なぜ今「島ぐるみ」なのか 第一章 基地経済とムラ社会 第二章 島ぐるみ闘争の古さと新しさ 第三章 〝ポスト島ぐるみ〟の沖縄統治――その思想的背景 第四章 「沖縄版高度成長」の実像 第五章 「自由で民主的な労働運動」の訓育 第六章 不穏な農村――宮古版「島ぐるみ闘争」の興亡 終 章 日本復帰と沖縄喪失 ■ 概要 『ポスト島ぐるみの戦後沖縄史』 著者:古波藏 契 発行:有志舎 価格:2800円+税 ISBN:978-4-908672-66-8 [著者プロフィール] 古波藏 契 (コハグラ ケイ) 1990年、沖縄生。 歴史社会学(沖縄近現代史)、地域政策コンサルタント。博士。 主な著作に、『つながる沖縄近現代史』(前田勇樹・古波藏契・秋山道宏共編著、ボーダーインク、2021年) 「基地社会の形成と変容――占領体制とその遺産」『総力戦・帝国崩壊・占領』(シリーズ 戦争と社会 第3巻、岩波書店、2022年)など。

  • 『楽しい政治:「つくられた歴史」と「つくる現場」から現代を知る』

    ¥2,750

    ■ 内容 「楽しい政治」というタイトルを見て不真面目だとか不謹慎だと感じたなら、そういう人にこそ本書を手にしてもらいたいと思います。そうすれば「今」という時は「過去」の上に成り立っていること、その成り立ちには無数の人の無数の意図が混入していること、そしてそれを知ることは何より「楽しい」ものであることが分かってもらえるでしょう。 本書は二部構成になっています。第I部では「今」がいかにして「過去」の上にあるのか、そのプロセスの多様さを映像作品を素材に明らかにしていきます。取り上げられるのは『ウォッチメン』、『コンクリート・カウボーイ』、『トイ・ストーリー』、『ノマドランド』等々。多くの人が見てきたこれらの作品からどんな「過去」と「今」が浮かび上がってくるでしょう? そして、第II部では、世界で起きている「今」の出来事を取り上げ、一つ一つの出来事の中にこそ「政治」があることが示されます。取り上げられるのは「Qアノン」をはじめとする陰謀論、旧約聖書の記述を歴史的事実として再現した「創造博物館」、作者の意図を超えて政治に利用された「カエルのペペ」等々。巻末に「キーワード事典」を完備した本書は、政治の「過去」と「今」を知ることができる最良のガイトブックです。 ■ 目次 はじめに 第I部 つくられた歴史から〈構造〉を知る 第1章 集会と虐殺――パブリック・ヒストリーが開いた負の歴史 第2章 コンクリートジャングルのカウボーイ――「歴史修正」の功罪 第3章 妖怪と差別――トラウマと人種主義を「楽しむ」倫理 第4章 ビデオと映画――共感の普遍化と〈構造による人種差別〉 第5章 「トイ・ストーリー」はフェミニズム映画か?――#MeTooと進化するアメリカン・アイデンティティ 第6章 ともに夢見るユートピア――反省と未完のプロジェクト「アメリカ」 第7章 「アウトサイド」の国――周縁から裏返す『ノマドランド』のアメリカ 第II部 つくる現場から〈コミュニケーション〉を知る 第8章 アメリカのカーデモ――コロナ禍のフィールドで声をあげる 第9章 代々木のデモのエスノグラフィー――「フィールド」をつなぎ、「見えない」ものに目を凝らす 第10章 モニュメント・ウォーズ――記念碑をめぐる闘争と記憶する社会運動 第11章 言葉のモニュメント――形のない「記念碑」で記憶する 第12章 かえりみるミュージアム――博物館で/を植民地主義の歴史から脱する 第13章 KポップファンのコンヴァージェンスなBLM――ハッシュタグ・ハッキングと正義の荒らし 第14章 オルタナ右翼のカエル神――「ぺぺ右翼化事件」に見るミームの兵器化とSNSの戦場化 おわりに 「楽しい政治」のためのキーワード事典 ■ 概要 『楽しい政治:「つくられた歴史」と「つくる現場」から現代を知る』 著者:小森 真樹 発行:講談社 価格:2500円+税 ISBN:9784065374115 [著者プロフィール] 小森 真樹 (コモリ マサキ) 1982年、岡山県生まれ。博士(学術)。武蔵大学人文学部准教授、立教大学アメリカ研究所所員およびテンプル大学歴史学部客員研究員。専門は、アメリカ文化研究・ミュージアム研究。批評・雑誌編集・展覧会企画にも携わる。 主な著書に、『広告』(共著、博報堂)、『人文学のレッスン』(共著、水声社)、『かじこ――旅する場所の108日の記録』(共編著、かじこ)ほか。 主な論文に、「ミュージアムで「キャンセルカルチャー」は起こったのか?」(『人文学会雑誌』第55巻第2号)、「兵器化する科学主義」(『史苑』第83巻第2号)、「遺体が芸術になるとき」(『民族藝術学会誌 Arts/』第37巻)、「デジタル・ミュージアム・研究」(『立教アメリカン・スタディーズ』第40巻)、「ミュージアム研究における「展示の政治学」論の系譜」(『ムゼイオン』第63巻)、「美術館の近代を〈遊び〉で逆なでする」(『あいちトリエンナーレ2019 ラーニング記録集』)ほか。

  • 『活動芸術論』

    ¥3,520

    ■ 内容 本書は、独創的なアイデアと卓越した行動力で、社会に介入し、私たちの意表を突く数々のプロジェクトを成功させてきたアーティスト・コレクティブ、Chim↑Pom from Smappa!Groupの卯城竜太によるはじめての単著です。今春、森美術館で開催された「Chim↑Pom展:ハッピースプリング」は、初の大規模な回顧展ですが、実は作品を見ただけでは彼らがやってきたこと、成し遂げてきたことはあまりわかりません。彼らにおいては、作品成立の元に「プランニング」「スタディ」「ネゴシエーション」「オーガナイズ」「ステートメント」「ファンディング」「展開」などの様々なオペレーションが隠されているからです。それは精緻な理論にささえられており、実際、驚くべき冒険そのものです。本書はそうした日本で最もラディカルなアーティスト・コレクティブの内奥をすべて開示し、グランドセオリーなき世界で新しい未来を切り開くためのドキュメント&理論書です。 <結論から言えば、僕は、何重にも「アクション」の解釈がねじれたその先に、「いまやアクションあるのみ!」は、新たに有効なキャッチフレーズとしてここに再び召喚できると考えている。もちろん、繰り返すように、その言葉の意味は昔のままでも額面通りのものでもない。その使われ方もかつての前衛アートの「再生」にはならない。だから、この変化はリサイクルのようなマイナーチェンジとは違うスケールの、パラダイム・シフトに匹敵するものだと公言できる。アーティストやアクティビストと名乗る一部の行動派による度胸試しのような「直接行動」から、アクションの概念は、すべての人間に実装される「誰もができ得る『活動』」へと新たに拡張されているのである。そのことを整理する先には、きっと、究極的な目的と世界が広がっているはずだ。……脱資本主義や反権威という命題のもとに自爆を繰り返してきたアナーキーなアクションの文脈において、「新たなアクション」は、社会丸ごとを乗っ取る革命よりも先に、資本主義の支配が実は部分的に既に「終わっている」ことを気づかせるだろう。>(「はじめに」より) ■ 概要 『活動芸術論』 著者:卯城竜太(うしろ・りゅうた) 発行:イースト・プレス 価格:3200円+税 ISBN:9784781620640 [著者プロフィール] 卯城竜太(うしろ・りゅうた) 1977年東京都出身。Chim↑Pom from Smappa!Groupのメンバー。Chim↑Pom from Smappa!Groupは、2005年に東京で結成されたアーティストコレクティブ。2018年までリーダーを務めた。美学校でのクラス「天才ハイスクール」をはじめ、新宿WHITEHOUSEでのキュレーション、「ダークアンデパンダン」の主催、「ReFreedom_Aichi」など、オーガナイザーとしての活動や執筆をしている。。http://chimpom.jp/

  • 『記憶する体』

    ¥1,980

    ■ 内容 【第42回(2020年)サントリー学芸賞〔社会・風俗部門〕受賞】 時間の厚みを生きる 誰もが自分だけの体のルールをもっている。階段の下り方、痛みとのつきあい方……。「その人のその体らしさ」は、どのようにして育まれるのか。経験と記憶は私たちをどう変えていくのだろう。 視覚障害、吃音、麻痺や幻肢痛、認知症などをもつ人の11のエピソードを手がかりに、体にやどる重層的な時間と知恵について考察する、ユニークな身体論。 ■ 目次 ◆プロローグ:究極のローカル・ルール ◆エピソード1 メモをとる全盲の女性 見えなくなって一〇年 真空パックされた「書く」 アンダーラインが引ける 物を介して考える イメージ的なフィードバック 机も「見て」いる! 絵の中で迷う 毎日がはとバスツアー とっちらかった自分を取り戻す ◆エピソード2 封印された色 『0』=濃いピンク、『1』=暗めの白 点字を触ると頭がチカチカ 頭の中のビジュアルイメージ 求めてないのにやってくる 色を割り当てる チカチカ現象の原因 抽象化の中断 封印された色 混色できない 秘密の花園   ◆エピソード3 器用が機能を補う 制御マニア オートマ制御からマニュアル制御へ 足を甘やかしていた 足の再発見 記憶と現実のズレとしての幻肢 残るのはフォルムではなく運動の記憶 幻肢の指と足の裏 切断して器用になった左足 利き足の変化 ◆エピソード4 痛くないけど痛い脚 腕に脚の機能もついている 階段に吸い付く動き あくまでオートマ制御 コタツの中の脚 脚に意識を置いておく 右脚さんに悪い 痛いような気がしてくる ラバーハンド錯覚 感覚の予期 ◆エピソード5 後天的な耳 集団的記憶 「席数5」のレストラン 経験のパターン 背中で思い出す記憶 雰囲気か追体験か 背後に感じる気配 推理小説と補聴器 文化的構築物としての耳 甘えん坊な音 「聞こえない」から「聞こえる」 ◆エピソード6 幻肢と義肢のあいだ 私の中では右腕はある 胴の中に入った幻肢 刻々と変わる幻肢痛 最後の腕の記憶 リビングがラボになる 面白がれるようになってきた 障害とテクノロジー 腕の記憶のゆくえ ◆エピソード7 左手の記憶を持たない右手 わざわざバスケ 義手との距離感 ウチとソトを分けるもの 利き手感覚の不在 右手が左手を欲してない 名前のようなもの 義手をいつ使えばいいのか分からない ◆エピソード8 「通電」の懐かしさ 和服姿の求道者 読経で自分を起こす 動物になろうと思った いざ、幻肢痛緩和VRへ! 「通電」がおとずれるまで 両手感を思い出す テレビ画面の真ん中に白い手が ストームトルーパーの手と差し替えた VRと禅 ◆エピソード9 分有される痛み 「在日朝鮮人三世」×「難病」というダブルマイノリティー 痺れる足、薄い手 サンドイッチが飛んでいっちゃう どもる体を逸らす工夫 夏は焚き火、冬は針に刺される痛み これは自分ではない 体からの出られなさ すでに痛みは分有されていた 「献身」でも「突っぱね」でもなかった家族 痺れてるのに、さらに痺れる(笑) ◆エピソード10 吃音のフラッシュバック 落語のようなしゃべり 見るのが怖い 一人称を揃える 振り子モデル 花がしゃべってくれる フラッシュバックの恐怖 引き込み現象 しゃべるシステムのもろさ 自分を超えるものとしての記憶 ◆エピソード11 私を楽しみ直す 言葉にならない違和感 オートマ制御の機能不全 勘を忘れる 「記憶する体」にお任せできない大変さ 状況の復元 客観と実感のギャップをうめるストーリー ◆エピローグ身体の考古学 ■ 概要 『記憶する体』 著者:伊藤 亜紗 (イトウアサ) 発行:春秋社 価格:1,800 円円+税 ISBN:978-4-393-33373-0 [著者プロフィール] 伊藤 亜紗 (イトウアサ) 東京工業大学リベラルアーツ研究教育院准教授。マサチューセッツ工科大学(MIT)客員研究員。専門は美学、現代アート。もともと生物学者を目指していたが、大学3年次より文転。東京大学大学院人文社会系研究科美学芸術学専門分野博士課程修了(文学博士)。主な著作に『ヴァレリーの芸術哲学、あるいは身体の解剖』(水声社)、『目の見えない人は世界をどう見ているのか』(光文社)、『目の見えないアスリートの身体論』(潮出版社)、『どもる体』(医学書院)、『情報環世界』(共著、NTT出版)がある。趣味はテープ起こし。インタビュー時には気づかなかった声の肌理や感情の動きが伝わってきてゾクゾクします。

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